当店は、不妊症、内膜症、痔、アトピー、生理不順、膀胱炎、更年期障害、水いぼ、
冷え性、便秘など症状に合わせて手作りの漢方薬を調合しております。  お気軽にご相談下さい。

Shakittに漢方薬的な概念から、不眠症について解説するよう原稿依頼がありました。

漢方薬について取材があったShakitt左 漢方薬について取材があったShakitt右
Shakitt しゃきっと 2005 SUMMER FLiX 
7月号増刊  ビジネス社発売

東洋医学から見た
不眠解決メソッドとは?

睡眠障害は西洋医学だけのものではありません。古典漢方薬ではどの様に捉えているのでしょう。

古典漢方薬での睡眠障害の捉え方

 古典漢方薬には気という概念があり、健康であればその気が全身をめぐり体を充実させるのですが、バランスを崩した時、気の流れに乱れが生じ病を起こすと考えられています。「黄帝内経霊枢:こうていないけいれいすう」によれば、食事により摂取された穀物は血となり骨となり肉となります。そして穀物より得られたエネルギーが「衛気:えき」と呼ばれる気になります。衛気は経絡に沿って皮膚や肉の割れ目など比較的浅いところをめぐり、体を充実させ温める働きをします。昼間は目から出発して陽の経絡の外側にそって体を循環し、また目に戻る。これを繰り返します。夜になると陰の分野、すなわち腎経に沿って五臓に入り循環することとなります。

 ところが五臓にトラブルがあると、衛気は夜になっても邪に邪魔されて陰の分野に入ることが出来なくなり、陽の分野に押し戻されてしまう。そのため夜になっても陰を充実させることができなく、衛気が目から出たり入ったりするので不眠となるわけです。「傷寒論」の中にも「虚煩不得眠:きょはんねむるをえず」や「心中煩不得眠:しんちゅうはんねむるをえず」と言った具体的な症状がたびたび登場します。いずれも五臓六腑がバランスを崩して起こる症状です。

 無理をして体が疲れすぎてしまった時や産後によく起こる不眠症状は、五臓のうち「肝」が機能低下を起こす血虚(血の不足)が原因です。また五行説によると「怒」の感情が強すぎると「肝」の働きが弱まります。つまり強いストレスは、肝気の働きが乱れ肝虚になり、結果的に不眠症が起こるというわけです。